写真をよみとく
- nabefree
- 2017年4月16日
- 読了時間: 2分
あなたは、いい写真って、どんな写真だと思いますか?
芸術に関わるもの、写真や絵や音楽。好みは人それぞれですよね。
あなたが好きな写真を、評論家のように、掘り下げて覗いてみませんか?
私の好きな写真家、ダイアン・アーバスの、有名な双子の写真をテーマに、読み解いてみますね。
https://www.amazon.co.jp/Diane-Arbus-Aperture-Monograph-Doon/dp/1597111759/ref=pd_lpo_sbs_74_img_1?_encoding=UTF8&psc=1&refRID=KP4MKWQSWW1WP2DMRRRZ

この写真は
・「被写体」が「立ち姿、カメラ目線でこちらを見て」いる写真
・距離感は、自然に会話ができる程度の距離
・撮影者の意図は、前面に押し出すことなく、被写体の個性を引き出している
・撮影をしている場所は、街角でのスナップ撮影で、明るくも暗くもない。
・特殊な撮影技法は使用していない。ぼかしたり、ぶれたりといった効果は極端になく、生っぽい、実直な写真。
・色味はモノクローム。空間や服の色に捕らわれずに、形容にストレートに意識が向かう
凝った技法などは使わずに、真っ直ぐな写真です。それでいて、心の中を覗かれるような、正常と違和感の狭間の不安感を感じさせる。人体の不思議さや生きていることの奇跡といった所まで深読みしてしまうような写真だと感じます。
この写真を撮るためには、人物との出会いが必要です。そしてその人に向き合う、撮り手の人間性と。
アーバスは、人物ばかりを撮影しています(影響を受けたものの、私はそこに倣う事はありませんでした。アーバスの後に強く惹かれたのは石内都氏。)個人的には古民家や古道具が好きで、空間や物を撮影する事が多いのですが、その中にも、「生」や「性」を感じさせられる撮影が出来るようになりたいと、意識をしています。
私の写真に込める想いの根底にあるのは
・「被写体」が「過ごしてきた時間の中にある今」を表現したいという想い。
それが、人だったり、物だったり、空間や建物だったり。
いろんな時間の流れを体験したり演出できるよう、柔軟な撮り手でありたいなぁと思っています。
(被写体が奥深い時は、暗いテイストが増えてきますが、そればかりという訳ではないんですよ〜)
あなたも、好きな写真を読み解く事で、自分の好みを知り、撮りたい写真に一歩近づいてみませんか?




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